【止血の基礎知識】刃物が刺さったらどうすればいいの?

刃物などが体に刺さってしまった場合、どうするのが適切なのか覚えておいて損はありません。

今後、自分自身や周囲の人が事件に巻き込まれてしまう、または事故や災害によりそのような場面に遭遇する可能性がないわけではありません。

たった一つの知識を知らないが為に命を落としてしまうのも悲しいことです。

例えばキッチンで地震の激しい揺れに襲われ、気が付けば太ももに包丁が刺さっているという場面に遭遇してしまったとします。

刺さっている場所は幸いにも太ももですので命に関わることはないだろうと考える人も少なからずいるかと思います。

しかし、それはすぐに病院で処置を受けることができた場合であり、その後の対処次第では危険な状態になりかねません。

すぐに病院や専門の方に処置を受けてもらうことができるという状況であれば、包丁は抜かず、反対に動かないように固定して、そのまま病院に行くようにします。

問題なのはすぐに医療処置を受けることができない場合です。

無理に包丁を抜こうとすると、刺さった部分だけでなく、その周囲を損傷させてしまう可能性が高く、抜いたときに大量に出血してしまう危険があります。

かといって包丁が刺さったまま時間が経つと筋肉がしまって抜けにくくなってしまいます。

このような場合には専門の方に適切なアドバイスを受けることが重要になるのですが、災害時はそれも不可能であることが多いです。

その時に私たち素人は「基本的な知識」を活用するほかありません。

まず刃物が刺さった場合は、「刺さったものは抜かずに動かないようにしっかりと固定する」というのが基本的な知識です。

そして力を入れたりしないように、できるだけ楽な体制で安静にします。

万が一、刺さった刃物を抜いてしまったり、抜けてしまっていた場合、また刺さっていても出血がひどい場合には、体内の血液の20%が失われてしまうと命に関わる状態になってしまいますので、すぐに「止血」する必要があります。

「直接圧迫止血法」というもので、出血している箇所を清潔な布やガーゼなどで直接、強く圧迫するという方法です。

この際に出血している部分を心臓より高い位置にしておくようにし、また、圧迫するときに直接血液に触れないようにビニール袋などを活用するといいです。

それでも止血が間に合わないような大けがの場合は「関節圧迫止血法」を行う必要があります。

出血している部位よりも心臓に近い部分を幅の広いタオルなどの布を使って縛るという方法です。

これは出血が止まるまで十分に締める必要があります。

「輪を作って棒状の物を差し込んで回す」という方法がありますが、文章では説明できませんので画像を載せておきますが、一度検索してみることをオススメします。

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