【日本列島との関連あり】カムチャッカ半島沖でM6.9の地震

お疲れ様です。

昨日17日、海外ですが北海道の千島海溝と繋がるカムチャッカ半島東方沖でM6.9の地震が発生しました。

ここは千島・カムチャッカ海溝とも呼ばれ、地震活動の長期評価では規模の大きな巨大地震に関しては、例えば東海地震に関連して数年後に南海地震が誘発されることがあるように、別の海溝型地震がそれぞれ長期的に影響し合って大地震を誘発させる可能性があるということが示唆されています。

例えば、カムチャッカ半島沖では1952年にM9クラスの超巨大地震が発生していますが、その8か月ほど前には千島海溝沿いでM8クラスの巨大地震が発生していました。

また、1923年にもカムチャッカ半島ではM8.4の地震が発生しているのですが、翌年の1924年に千島海溝沿いではM7.5の大きな地震が発生しました。

これらの地震が関連しているのかどうかということについては否定的な意見が多いのですが、必ずしも無視できるものではないということも事実だと思います。

ちなみに千島海溝沿いでは、M9クラスの超巨大地震が切迫しているとして最近ニュースでも取り上げられました。

ここでは最大M9.3という非常に大きな規模の地震が想定されているのですが、実はこの想定は最大ではないということはご存じでしょうか。

太平洋プレートが陸のプレートに沈み込む部分は非常に長大であるということは地図を見ていただくと一目でわかるかと思います。

現在想定されているものは、この長大な沈み込み帯の一部分に過ぎません。

つまり、単純にもっと大きな規模の地震も想定可能だということです。

例えば三重会合点である房総沖付近からカムチャッカ半島沖までが同時に破壊する場合を想定すると、長さ約3000kmの海溝沿いで破壊が起こることになります。

人類史上最大規模で発生した地震は1960年のチリ地震で、その規模はM9.5でしたが、この地震でさえ、震源域の長さは約1000kmでした。

この地震の3倍もの破壊現象が起こると、一体どれほどの規模になるのか単純には推定することはできませんが、研究によると地球上で起こる地震の最大規模は理論上はM10程度だと考えられています。

具体的には日本海溝から千島・カムチャツカ海溝にかけての約3000kmの断層が全て60m動いた場合でM10.0の地震、それよりも長いペルー海溝とチリ海溝の計約5300kmが動くとM10.3という規模になるとされました。

M10の地震となると、億単位の人が命の危険にさらされることになるかと思います。

揺れは長くて1時間は続く可能性があり、逃げる間もなく数十メートルクラスの巨大津波が環太平洋のあらゆる国を襲うことになり、また、それは何日も続き、M8クラスの余震も相次ぎ余震のたびに大きな津波も同時に襲ってくるかもしれません。

さらには誘発される全く別の地震や噴火も相次いで発生するでしょう。

考えられる被害をあげればキリがないほど、破局的な規模なので、このような地震を想定して対応するのは困難ですので、想定されることはありません。

しかし、M9.3と想定されていても、実はM9.4以上の地震が発生しても不思議な事ではないということを理解しておくことは防災上、非常に重要なことです。

知っておくことが何故防災に必要なのかというと、例えばわかりやすい例をあげると、M9.3で想定されている津波よりも大きな津波が襲ってくる可能性があるということです。

つまりハザードマップ上ではここまで津波は襲ってこないよと書かれている場所でも、津波が襲ってくるかもしれませんし、10mの津波が来るからと余裕を持って15mの避難タワーを建設した場所に16mの津波が到達するという可能性もあるんです。

「想定外」が起きた時に素早く判断するためには非常に重要な情報だと言えます。

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