【3/15配信】和歌山県北部での活動が活発化

和歌山県北部の地震活動が活発化しています。

震度5弱を観測するM4.6の地震が発生しましたが、時間的変化から昨日観測されたTEC異常に対応するものである可能性が高いと考えております。

発生後の小さな乱れは余震による影響が含まれている可能性があります。

地磁気にも少し乱れが見られますが、こちらに関しても和歌山県の群発地震活動による影響を受けている可能性があります。

また、四国東部から紀伊水道付近の領域で静穏化異常が見られていることがわかりました。
今後、さらに詳しく調査して必要であれば以下の予測地図に加えたいと思います。

和歌山県の今回震央となった領域では過去にM5.5の地震が発生し、震度5強を観測したことがあり、さらに少し南方ではM6.2の大地震が発生したこともありますので、今後さらに強い揺れを伴う地震が発生する可能性は十分考えられるため、念の為注意してください。

なお、詳しい解説は本日20時からYouTubeで放送致します。

地磁気異常

観測されたすべての地磁気異常をもし地殻活動によるものだと仮定した場合に、推定される影響範囲、つまり震源となり得る領域を地図に簡単に円で囲んで表示します。
本当に地殻活動が要因であるのかどうかは、その他の地殻変動などの観測データと照らし合わせて可能性の有無を判断する必要がありますが、それらもすべて考慮したリスク評価を予測地図では行っておりますので、ご安心ください。

短期地震予測地図

(2020年07月から現在まで)
地震観測数(M4.0以上):215回
対応地震(M4.0以上):172回
的中率:80.0%
※「福島県沖の余震活動」も計算に入れると的中率が不当に高くなってしまいますので統計に含まず計算しております。

北海道地方

■十勝沖周辺での静穏化の異常は収束傾向にあり、いつ発震してもおかしくはない状態と言えます。
青森県東方沖でのM6.5の地震により歪みが解消されたとの見方もありますが、念のために警戒が必要です。

■東川で北東方向への顕著な水平変動が見られていましたが、まったく逆方向へと動きが変化しております。
これにより富良野断層帯に歪みが蓄積される可能性がありますので注意が必要です。

東北地方

■13日に福島県沖で発生したM7.3の地震による影響で、福島県沿岸地域が西南西方向へ大きく動いていることがわかりました。
余震活動も依然活発な状態が続いていますので注意が必要です。

中部・関東地方

■静岡県東部→静穏化異常
静穏化の異常は収束傾向にあり、いつ発震してもおかしくはない状態と言えます。

■神奈川県周辺→静穏化異常
静穏化の異常は完全に収束しており、今後、大きな地震の発生リスクは高いと評価しております。

近畿・中国・四国地方

■大阪周辺での静穏化の異常は完全に収束しており、今後、大きな地震の発生リスクは高いと評価しております。

■和歌山県北部の地震活動が活発化しています。
15日に震度5弱を観測する地震が発生しましたが、今後さらに強い揺れを伴う地震が発生する可能性がありますので注意してください。

九州地方

地磁気異常が観測されています。

沖縄地方

■特に変化はありません。

TEC異常による短期地震予測

(2019年12月から現在まで)
異常値を観測した数 :132回
10日以内の対応地震 :113回
異常値を観測せずに発生したM5.0以上の地震:13回
的中率:75.7%

異常値が観測された場合、「日本のどこか」で今後10日以内に対応地震が起こる可能性が高い状態であるとして統計を取っております。
これまでの統計や経験則から比較的大きな変動が見られた場合、異常値を観測してから5日目~10日目までに発震する傾向があります。
上記のグラフは最後に異常値を観測した時のものです。 
黒い線が基準値を表し、上下に乖離や変動幅が大きいほど発震リスクが高いと考えられます。

以下、過去10日間に確認された異常と()内は期間内に発生した対応地震を記載しております。 
日付異常の有無対応地震
06日
07日
08日
09日
10日
11日
12日
13日
14日M4.5~和歌山県北部M4.6
15日

地震リスクの長期評価

「10年以内」に大地震が発生する可能性が高いエリア

過去10年間の地殻変動データの推移から発震リスクを評価しております。

「5年以内」に大地震が発生する可能性が高いエリア

過去5年間の地殻変動データの推移から発震リスクを評価しております。

「1年以内」に大地震が発生する可能性が高いエリア

過去1年間の地殻変動データの推移から発震リスクを評価しております。
  • B!