津波、豪雨、濁流など、水は大量に集まると我々の想像をはるかに超える威力で災害となり襲ってきます。
その威力は車や建物まで破壊し、流失させるほどです。
そんな水害から身を守るための原則としては、当たり前のことなのですが「水に近づかないこと」と「なるべく離れる」ことです。
しかし、この当たり前のことすらも人間は正常性バイアスに支配されると忘れてしまいます。
川が氾濫するかもしれないというときに限って、川の水を見に行き、津波警報が鳴っているときに限って海を見に行くのです。
しかし、河川の氾濫を確認、あるいは津波の姿を遠くに確認してからでは遅いということも同時に理解しておく必要があります。
水害の恐ろしさの一つとしてあげられるのが、その異常な「スピード」です。
河川が氾濫しはじめると急激な増水により、一瞬のうちに逃げる間もなく辺り一面が浸水してしまいます。
津波を遠くに確認して逃げようと走り出したその時には、もうすぐ後ろに迫ってきています。
しかし脳のメカニズム上、災害が大きければ大きいほど、人間は本能的に正常性バイアスが働くようになります。
とにかく「警報は逃げるサインである」ということを頭に叩き込んでおく必要があります。