お疲れ様です。
今日は、昨日16日の4時56分頃に発生した茨城県南部での地震について解説したいと思います。
気象庁の速報値では、規模はM4.8、深さは50kmとなっておりますが、それを基にした自動解析結果では深さは11kmと比較的浅い場所で発生している可能性があることがわかっています。
比較的揺れやすい地盤であるということもあるかもしれませんが、これがM4クラスと小規模な地震にも関わらず、震度4と強い揺れになった理由として説明できます。
今回震央となった茨城県南部のエリアは日本列島でも非常に地震活動の活発な領域で、M4~M5前後の地震は頻繁に発生しており、その度に震度4以上の揺れを観測することも多くあります。
最近の地震活動を見てみても、茨城県全体でみると小さな地震はかなりの頻度で起きていることがわかるかと思います。
このような地震多発地帯で起こる小地震のうちの一つが、小地震の中でもたまたま少し規模が大きく、また浅い場所で発生したことから地表が強く揺れたというだけに過ぎず、あくまで通常の活動の範囲内であると考えられます。
これらの地域に住む人は頻繁に震度3や震度4という揺れを経験して、他の地震の少ない地域と比較して慣れている人は結構多いかと思います。
例えば四国では最近100年間の日本列島の動きの中で、震度4を超えるような地震は非常に稀です。
そのためか、少しでも揺れると大きな不安を感じる人が多いですし、南海地震を除くと危機意識を持つ人は少なく感じます。
しかし、人間は地震に慣れすぎていても同じように危機意識が薄れていくことがあります。
関東地方はプレートが非常に複雑に沈み込んでいる地震多発地帯であり、これまでも数多くの巨大地震を引き起こしてきました。
現在、最も危惧されている首都直下地震もその一つで、南関東地域のどこがその震源となってもおかしくはありませんし、今回震源となった茨城県南部も例外ではありません。
あくまで通常の活動の範囲内で発生した地震だと言っても、それが首都直下地震という大きな地震の引き金にならないとも言えません。
当然ですが、地震活動が活発であれば活発であるほど、さらにその規模が大きくなればなるほど、周辺の断層の動的破壊を引き起こすきっかけとなる可能性は高くなります。
今回の地震については特別心配する必要はないという見解に変わりはありませんが、常に情報収集と最悪を想定して備えをしておくことは大事なことです。
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